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CRAFH LAB

生成AIで広告文・SNS投稿を作る方法と「そのまま使わない」コツ

AI活用 2026.07.18

生成AIに広告文を頼んだら、それらしい文章が数秒で出てきた。でも読み返すと、どこか自分のお店の言葉じゃない——そんな経験はありませんか。

「便利そうだけど、このまま使っていいのか分からない」。地方の中小企業の支援現場で、最近本当によく聞く声です。結論から言うと、生成AIは広告文・SNS投稿づくりの強力な下書き担当になります。ただし「そのまま使わない」ことが前提です。この記事では、私たちCRAFHが自社と支援先の発信で試行錯誤してきた経験をもとに、プロンプトの型と、AIの文章を「自社の言葉」に直す編集のコツをお伝えします。

この記事で分かること

  • なぜ「AIが下書き・人が監修」の分担が前提なのか
  • プロンプトの型「誰に・何を・トーン・文字数・NG」と具体例
  • 「AIっぽい文章」を直す3つの編集ポイント
  • Google・Metaの広告規約で注意すべき誇大表現
  • 入稿・投稿前の5分監修チェックリスト

AIの文章が「使えない」のではなく、分担が決まっていないだけ

生成AI(文章や画像を自動で作るAIツールの総称です)が書く文章は、平均点としてはかなり高いと感じています。文法は正しく、構成も整っている。それでも「そのまま使うと失敗する」のはなぜでしょうか。

理由は2つあります。ひとつは、AIはあなたの会社の事実を知らないこと。商品のこだわりも、お客様との実際のやり取りも知らないまま、それらしい一般論を書きます。もうひとつは、発信の責任はAIではなく会社が負うこと。事実と違う記述や規約違反の表現が混ざっていても、看板を背負うのは自社です。

AIが担う(下書き) ・構成を組み立てる ・文法を整える ・複数案を短時間で出す 人が担う(仕上げ) ・事実かどうかを確かめる ・自社らしさを入れる ・広告規約を確認する 責任を負うのは、AIではなく会社
AIが下書きを作り、人が事実と「らしさ」を入れて仕上げる。この分担が決まっていないと「どこの会社でも言えること」で止まる。

正直に言うと、私たちも使い始めの頃、AIが書いたSNS投稿の下書きをほとんど直さずに提案して、オーナーに「きれいだけど、どこの会社でも言えることしか書いてないね」と言われたことがあります。悔しい指摘でしたが、その通りでした。以来、私たちはAIが下書きを作り、人が事実と「らしさ」を入れて仕上げるという分担に落ち着いています。この分担の考え方は中小企業のAI活用はマーケティングから始めると早い理由で全体像を書いているので、あわせて読んでみてください。

プロンプトの型 — 「誰に・何を・トーン・文字数・NG」の5要素

プロンプト(AIへの指示文のことです)の質が、下書きの質をほぼ決めます。「いい感じの広告文を書いて」では、いい感じの一般論しか返ってきません。私たちが使っている型は、次の5要素をそろえるだけのシンプルなものです。

要素 指定する内容
誰に 届けたい相手の状況・年代・悩み 山形市で外壁の傷みが気になり始めた持ち家オーナー
何を 商品・サービスと、今回一番伝えたいこと 地元施工20年の塗装店の無料診断
トーン 文体・温度感 誠実で落ち着いた言葉。煽らない
文字数・形式 媒体に合わせた長さ・本数 全角15文字以内の見出しを10本
NG 使ってほしくない表現 「絶対」「必ず」「地域No.1」などの断定

広告文のプロンプト例

Google検索広告の見出しを作る場合の実例です。

あなたは中小企業の広告担当者です。
以下の条件でGoogle検索広告の見出し案を10本作ってください。

・誰に:山形市内で外壁塗装を検討し始めた40〜60代の持ち家オーナー
・何を:地元で施工歴20年の塗装店による無料の外壁診断
・トーン:誠実で落ち着いた表現。不安を煽らない
・形式:全角15文字以内の見出しを10本、箇条書きで
・NG:「絶対」「必ず」「地域No.1」「今すぐ」などの断定・煽り表現

SNS投稿のプロンプト例

Instagram投稿なら、こんな形です。

以下の条件でInstagramの投稿文を1本作ってください。

・誰に:週末に家族で出かける場所を探している市内の30〜40代
・何を:土曜限定「朝焼きクロワッサン」の告知。朝8時開店、
 昼前に売り切れる日が多い
・トーン:お店の人が話しかけるような、飾らない言葉
・形式:200文字前後の本文とハッシュタグ5個
・NG:絵文字の多用、「絶対おいしい」などの断定、値引きの強調

もうひとつ大事なコツがあります。1回の指示で完成させようとしないことです。出てきた案に「3番の方向でもっと短く」「この一文を軸に書き直して」と追い指示を重ねるほど、下書きは自社の意図に近づいていきます。AIとの作業は一問一答ではなく、壁打ちに近いイメージです。

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「AIっぽい文章」の直し方 — 3つの編集ポイント

下書きができたら、ここからが人の仕事です。AIの文章特有の「きれいだけど誰の言葉でもない」感じは、次の3つの編集でかなり消えます。

1. 具体名詞を足す

AIは「こだわりの素材」「丁寧な施工」のような抽象語を多用します。これを固有の名詞と数字に置き換えます。「こだわりの素材」なら「庄内産の小麦」。「経験豊富なスタッフ」なら「施工歴20年の職人が2名」。読んだ人の頭に絵が浮かぶかどうかが判断基準です。

2. 自社の実話を足す

AIはあなたのお店で実際に起きたことを知りません。だからこそ、実話をひとつ足すだけで文章の体温が一気に変わります。「開店前から並んでくださる日があります」「先週、常連のお客様に『これ目当てで来てる』と言っていただけました」。事実であること、それ自体が最強の差別化です。逆に、AIが書いた「お客様に大好評です」のような裏付けのない一文は、事実確認できなければ削ります。

3. 断定を消す

生成AIは「必ず満足いただけます」「誰でも簡単に」のような強い断定を平気で書いてきます。誠実さの観点でも、次にお話しする広告規約の観点でも、断定は消すのが原則です。「〜な方が多いです」「〜を目指します」のような、事実の範囲に収まる表現に直します。

媒体の広告規約 — 誇大表現は「審査落ち」だけでは済まない

広告として配信する場合、媒体の規約チェックは避けて通れません。ここはAIに任せきりにできない部分です。

Google広告には「不実表示」に関するポリシーがあり、誤解を招く表現や現実にはありえない効果をうたう広告は許可されないと明記されています(参照: Google 広告ポリシー ヘルプ「不実表示」)。Meta(Facebook・Instagram)も広告基準を公開しており、虚偽または誤解を招く主張を含む広告を禁止しています(参照: Meta Transparency Center「Introduction to the Advertising Standards」)。違反が続くとアカウント自体が停止されるリスクもあるとされ、そうなると影響は1本の広告では済みません。

実務では、次のような言い換えを目安にしています。

避けたい表現の例 言い換えの方向
必ず効果が出ます 〜を目指したプランをご提案します
誰でも簡単に痩せる 運動が苦手な方向けのメニューがあります
地域No.1の実績 根拠を示せる数字に置き換える(示せなければ使わない)
今だけ・限定(常時掲載) 実際の期間・数量を明記する

なお、健康・美容・金融などの分野は媒体規約に加えて法律(景品表示法や薬機法など)の確認も必要になる領域です。この分野で広告を出す場合は、表現チェックにいつも以上に時間をかけることをおすすめします。

最後に、入稿・投稿前の監修チェックを5項目にまとめます。慣れれば5分で終わります。

  • 事実確認:数字・実績・固有名詞はすべて事実か
  • 具体性:抽象語が固有の名詞・数字に置き換わっているか
  • 断定:「必ず」「絶対」「誰でも」が残っていないか
  • 規約:媒体のNG表現・法律に触れる表現がないか
  • 声:音読して「自分の会社の言葉」に聞こえるか

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まとめ — AIは下書き担当、最後のひと筆は人の仕事

この記事のポイントを整理します。

  • 生成AIの文章は「そのまま使う」のではなく、AIが下書き・人が監修という分担が前提
  • プロンプトは「誰に・何を・トーン・文字数・NG」の5要素をそろえる。1回で完成させず追い指示で育てる
  • AIっぽさは「具体名詞を足す・自社の実話を足す・断定を消す」の3つの編集で消える
  • Google・Metaとも誇大表現・誤解を招く表現を規約で禁止している。断定表現は入稿前に必ず消す
  • 投稿前の5分監修チェック(事実・具体性・断定・規約・声)を習慣にする

生成AIを使い始めてから、私たちは文章を書く時間が減った分、「この言葉はうちらしいか」を考える時間が増えました。効率化の先にあるのは手抜きではなく、むしろ言葉への向き合い直しなのかもしれない、と感じています。

「自社の広告文やSNS投稿にAIをどう組み込めばいいか」を相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。今の発信物を拝見して、無理のない始め方をご提案します。

よくある質問

生成AIで作った広告文をそのまま使ってもいいですか?

そのまま使うことはおすすめしません。生成AIの文章には、事実と異なる記述や、媒体の広告規約に触れる誇大な表現が混ざることがあるためです。AIの出力はあくまで下書きと位置づけ、事実確認・表現チェック・自社らしさの追記を人が行ってから使う流れが現実的です。

無料の生成AIでも広告文やSNS投稿は作れますか?

作れます。無料プランでも、下書きの生成には十分実用的なケースが多い印象です。大切なのはツールの性能差よりも、誰に・何を・どんなトーンで伝えるかをプロンプトで具体的に指示することと、出力を人が監修することだと考えています。

AIで作った文章だと広告の審査に落ちやすくなりますか?

AIで作ったこと自体が審査に直接影響するとは考えにくく、問われるのは文章の中身です。ただし生成AIは「必ず」「絶対」のような断定表現を作りやすいため、そのまま入稿すると誇大表現として審査落ちする可能性はあります。入稿前に人がNG表現を確認することをおすすめします。

鈴木 啓晃
Written by — 執筆

鈴木 啓晃

代表 / CEO

2020年にCRAFHを創業。山形へのUターン後、地方企業のデジタルマーケティング支援に従事。Web広告・SEO・SNSを横断した成果づくりと地方創生事業を率いる。会社情報を見る

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