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LINE公式アカウントの集客活用|店舗・中小企業の始め方

SNS 2026.07.18

「Instagramも頑張っているし、チラシも配っている。それでも、一度来てくれたお客様がなかなか戻ってこない」——支援の現場で、店舗の方からこうした相談をよく受けます。

原因の一つは、新規のお客様を集める施策ばかりに力が入り、「来てくれた人ともう一度つながる仕組み」が抜けていることです。その穴を埋める道具として、私たちがよくおすすめしているのがLINE公式アカウントです。この記事では、地方の中小企業・店舗のマーケティングを支援しているCRAFHが、LINE公式アカウントの役割と始め方を整理します。

この記事で分かること

  • InstagramやXとLINEの役割の違い(新規向けか、リピート向けか)
  • 友だちを集める基本パターン(店頭QR・特典設計)
  • 配信頻度の目安と、ブロックされないための考え方
  • 無料プランでできる範囲と、有料プランを検討するタイミング
  • 店舗が最初に取り組む導入ステップ

LINEは「新規を探す」道具ではなく「再来店してもらう」道具

最初に押さえておきたいのは、LINE公式アカウントとInstagram・Xでは、集客の中での役割がまったく違うということです。

InstagramやXは、投稿が拡散したり検索で見つかったりすることで、まだ自社を知らない人に見つけてもらうための施策です。一方、LINE公式アカウントの友だちになるのは、基本的に一度来店した人・すでに興味を持っている人です。つまりLINEは、一度接点を持ったお客様に、もう一度来てもらうためのリピート施策なのです。

Instagram・X LINE公式アカウント
主な役割 新しい人に見つけてもらう(認知) 一度来た人に再来店してもらう(リピート)
届く相手 フォロワー+拡散・発見で届く不特定多数 友だち登録した既存客・見込み客
情報の届き方 タイムラインに流れ、埋もれやすい 通知付きで直接届き、開封されやすい
向いている内容 世界観・日常・お店を知ってもらう投稿 クーポン・予約案内・限定情報

支援の現場では、「LINEを始めたのに新規客が増えない」という声を聞くことがありますが、これは道具の役割の取り違えです。新規のお客様を増やしたいならInstagramや広告、来てくれたお客様の再来店率を上げたいならLINE。この整理ができるだけで、施策の迷いはかなり減ると考えています。

新規向けの施策については、店舗のInstagram集客|フォロワー数より「保存される投稿」で詳しく解説しています。

友だちが集まらない最大の理由 — 「登録する理由」がない

LINE公式アカウントの最初の壁は、友だち集めです。そしてここでつまずくパターンは、驚くほど共通しています。レジ横にQRコードを置いただけで、登録する理由を用意していないのです。

お客様の立場で考えると、通知が届くアカウントを増やすのは、それなりに抵抗のある行為です。だからこそ、登録の瞬間に受け取れるメリットをセットにする必要があります。

  • その場特典型: 「登録で本日のお会計から〇〇円引き」「ドリンク1杯サービス」など、レジでその場で使える特典。登録率がもっとも上がりやすい定番です
  • 次回来店特典型: 「次回使えるクーポンをお届け」など、再来店の動機づけを兼ねた特典。リピート施策としてのLINEと相性が良い設計です
  • 情報価値型: 「予約枠の先行案内」「新メニューの先出し」など、割引に頼らない設計。値引きが難しい業態でも使えます

もう一つ効くのが、スタッフの一声です。支援の現場でも、掲示だけの店舗と「よろしければ登録で〇〇が付きますよ」と会計時に案内する店舗とでは、友だちの増え方に差が出る場面を何度も見てきました。仕組みと声かけをセットにすることが、地味ですが一番の近道だと考えています。

配信は月2〜4回が目安 — 送りすぎるとブロックされる

友だちが集まったら、次は配信です。ここでの最大の落とし穴は、送りすぎです。

LINEはメールと違って通知が目立つ分、開封されやすい反面、頻度が高すぎると「うるさいアカウント」としてブロックされます。そして一度ブロックされると、そのお客様に情報を届ける手段は基本的に失われます。店舗業態であれば、月2〜4回程度を目安にすることをおすすめしています。

配信内容は、「お店が言いたいこと」ではなく「お客様が受け取って嬉しいこと」を基準に選びます。

  • 友だち限定のクーポン・特典
  • 新メニュー・新商品・季節限定の案内
  • 予約枠の空き情報・混雑予測
  • イベント・キャンペーンの先行案内

逆に、日常報告のような内容はLINEには不向きです。そうした発信はInstagramに任せて、LINEは「開けば得がある」状態を守る。この役割分担が、ブロック率を抑えながら長く運用するコツだと考えています。ブロック率の目安は業態によって差が大きいため断定はできませんが、配信のたびにブロックが目立って増えるようであれば、頻度か内容を見直すサインです。

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無料プランでどこまでできるか — 料金は「公式サイトで最新確認」が原則

「費用がかかるなら難しい」という声もよく聞きますが、LINE公式アカウントは無料で始められます

2026年7月時点の公式サイトでは、月額無料で月200通まで配信できるコミュニケーションプラン、月額5,000円(税別)で5,000通までのライトプラン、月額15,000円(税別)で30,000通までのスタンダードプランという3段構成が案内されています(参照: LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」)。料金プランは変更される可能性があるため、開設や切り替えの際は必ず公式サイトで最新の内容を確認してください。

ここで押さえたいのは、無料プランの「200通」はメッセージ配信の通数であり、機能そのものはほぼ制限なく使えることです。あいさつメッセージ(登録直後に自動で届く挨拶)、自動応答、クーポン、ショップカード(来店スタンプカードのデジタル版)といった主要機能は無料の範囲で利用できます。

友だち100人に月2回配信すると200通。つまり、友だちがまだ少ない立ち上げ期は無料プランで十分に回ります。友だちが増えて通数の上限が近づいてきたら、それは施策が育ってきた証拠であり、そのときに有料プランを検討すれば遅くありません。

店舗が最初にやることは5つ — 開設から初回配信まで

導入の流れを、店舗向けのステップとして整理します。

ステップ やること ポイント
1. 開設 LINE公式アカウントを無料で作成 認証済アカウント(審査を経て検索に表示されやすくなる青バッジ)の申請も検討
2. 基本設定 プロフィール・営業時間・あいさつメッセージを整備 あいさつメッセージに初回特典を入れると離脱が減りやすい
3. 登録導線 店頭QR・卓上POP・会計時の声かけを準備 「登録する理由(特典)」を必ずセットにする
4. 初回配信 友だち限定の特典・案内を月2〜4回ペースで開始 送りすぎない。「開けば得がある」状態を守る
5. 振り返り 友だち数・ブロック数・クーポン利用数を月1回確認 数字を見て頻度・内容を調整する

支援の現場でよくお伝えしているのは、最初から凝らないことです。リッチメニュー(トーク画面下部の固定メニュー)の作り込みや配信の自動化は、運用が回り始めてからで十分です。まずはステップ3の登録導線までを丁寧に作ることが、成果への最短ルートだと考えています。

InstagramとLINEをつなげると、集客の流れが一本になる

最後に、LINEを単体で考えないという視点です。

理想的な流れは、Instagramや検索で新しいお客様に見つけてもらう → 来店してもらう → 店頭でLINEに登録してもらう → 配信で再来店してもらうという一本の導線です。入口(新規)と出口(リピート)がつながって初めて、集客は積み上がっていきます。

どちらか一方だけでは、「新規は来るが一度きり」か「常連には届くが新規が増えない」のどちらかに偏ります。自社に足りていないのが入口なのか出口なのかを見極めたうえで、優先順位をつけて取り組むことをおすすめします。SNS全体の媒体選びや運用体制については、中小企業のSNS運用の始め方|媒体の選び方と「続く」体制づくりで詳しく扱っています。

まとめ — LINEは「また来てもらう」ための一番身近な道具

この記事のポイントを整理します。

  • InstagramやXは「新しい人に見つけてもらう」施策、LINEは「一度来た人に再来店してもらう」リピート施策。役割がまったく違う
  • 友だち集めは「QRを置くだけ」では進まない。登録特典とスタッフの声かけをセットにする
  • 配信は月2〜4回が目安。送りすぎはブロックに直結するため、「開けば得がある」状態を守る
  • 無料プランでも月200通の配信と主要機能が使える。料金は変更の可能性があるため、必ず公式サイトで最新を確認する
  • 入口(Instagram・検索)と出口(LINE)をつなげると、集客が一本の流れになる

一度来てくれたお客様は、ゼロから探すお客様よりずっと近くにいます。その方々ともう一度つながる仕組みとして、LINE公式アカウントは中小企業にとって現実的な選択肢だと考えています。

「うちの業態ならどう設計すべきか」「Instagramとの役割分担を相談したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。現状の集客導線を拝見して、無理のない始め方をご提案します。

よくある質問

LINE公式アカウントの友だちがなかなか増えません。どうすればいいですか?

まず確認したいのは「登録する理由」をお客様に用意できているかです。QRコードを置くだけでは登録は進まず、「登録で〇〇プレゼント」のようなその場のメリットと、スタッフからの一声をセットにすると動きが変わるケースが多い印象です。SNSのように不特定多数へ広げる施策ではないため、来店客数に対する登録率で見ることをおすすめします。焦らず「来た人に確実に登録してもらう」導線を磨くのが近道だと考えています。

配信はどのくらいの頻度で送るのが適切ですか?

店舗業態であれば月2〜4回程度を目安にすることをおすすめしています。LINEはメールと違い通知が目立つ分、頻度が高すぎるとブロックにつながりやすいのが特徴です。「毎週何かを送る」よりも、お客様にとって意味のある情報(限定特典・新メニュー・予約枠の案内など)があるときに送る、という基準で考えるほうが長続きします。ブロック率が急に上がったら、頻度か内容を見直すサインだと捉えてください。

無料プランのままでどこまで運用できますか?

無料プランでも月200通までのメッセージ配信に加え、あいさつメッセージ・自動応答・クーポン・ショップカードなど主要な機能は一通り使えます。友だち数がまだ少ない立ち上げ期であれば、無料の範囲で十分に運用が成り立つケースが多い印象です。友だちが増えて配信通数が上限に近づいてきた段階が、有料プランを検討するタイミングです。料金体系は変更される可能性があるため、切り替えの際は必ず公式サイトで最新情報を確認してください。

小川 智之
Written by — 執筆

小川 智之

CCO / Account Director

CRAFHのクリエイティブ・マーケティング領域を統括。広告運用・SNS・コンテンツ制作の現場で数多くの支援実績を持つ。支援実績を見る

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