サーチコンソールを開いて、そっと閉じたことはありませんか。
登録はした。画面も開いてみた。でもメニューが多くて、グラフと英語っぽい用語が並んでいて、どこを見ればいいのか分からない——。私たちCRAFHが地方の中小企業のWeb集客を支援するなかで、この状態のまま止まっている会社に本当によく出会います。正直に言うと、私たち自身も支援を始めたばかりの頃、経営者の方に全機能を一通り説明してしまい、結果としてその方が二度とサーチコンソールを開かなくなった、という失敗をしたことがあります。
そこから学んだのは、最初は3つの画面だけでいい、ということです。この記事では、機能の網羅はやめて「検索パフォーマンス」「URL検査」「サイトマップ」の3画面に絞り、月1回15分のチェック手順として使い方を解説します。
この記事で分かること
- サーチコンソールで最初に見るべき3つの画面と、その他を後回しにしていい理由
- 「検索パフォーマンス」の4つの数字の意味と見方
- 「URL検査」「サイトマップ」の使いどころ
- そのまま真似できる、月1回15分のチェック手順
- 初心者がつまずきやすいポイントと対処
なお、サーチコンソールの登録がまだの方は、先にGA4とサーチコンソール、中小企業がまず入れるべき理由で導入の手順から確認してみてください。この記事は「入れたけれど使えていない」方に向けて書いています。
なぜ挫折するのか — 全部の画面を見ようとするから
サーチコンソールは、自分のサイトが「Google検索でどう見られているか」を無料で教えてくれるツールです。どんな言葉で検索されて、何回表示されて、何回クリックされたか。この情報は、Google検索の中の人しか知り得ないデータであり、他のどんな有料ツールでも代わりになりません。
ただ、メニューを開くと「エクスペリエンス」「リンク」「セキュリティと手動による対策」など、項目がずらりと並びます。ここで「全部理解しなければ」と思った瞬間に、挫折が始まります。
実際のところ、これらの多くは「問題が起きたときに見る画面」であり、普段は開かなくて構いません。日常的に価値があるのは、次の3つだけです。
まずこの3つを覚える。他は必要になったときに調べる。この割り切りが、続けるための一番のコツだと私たちは考えています。
画面1: 検索パフォーマンス — どんな言葉で見つけられているか
3つのなかで最も重要な画面です。左メニューの「検索パフォーマンス(検索結果)」を開くと、グラフと4つの数字が表示されます。
まず4つの数字の意味を押さえる
この4指標の定義はGoogleの公式ヘルプでも解説されています(参照: Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート(検索結果): 概要と基本設定」)。ひとつ注意したいのは、掲載順位が「平均」だという点です。同じページでも検索する言葉や人によって順位は変わるため、表示されるのはあくまで平均値です。小数点付きの「8.3位」のような数字が出るのはそのためです(参照: Search Console ヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数とは」)。
見る場所は「クエリ」と「ページ」の2つだけ
グラフの下に切り替えタブがあります。月1回のチェックで見るのは、このうち2つです。
クエリ(=検索された言葉)を開くと、お客様が実際にどんな言葉で検索してあなたのサイトにたどり着いたかが一覧で分かります。ここは宝の山です。「社名で検索されているのか、サービス名で検索されているのか」「自分たちが想定していなかった言葉が上位に入っていないか」。支援の現場では、社長が想像もしていなかった悩みワードで表示されていた、というケースが少なくありません。その言葉は、次に作るページやチラシの見出しのヒントになります。
ページを開くと、どのページが検索から人を集めているかが分かります。多くのサイトでは、意外なことにトップページ以外の「あの記事」「あのサービス紹介」が集客を担っています。頑張って更新しているページと、実際に見られているページのズレを知ることが、改善の第一歩です。
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画面2: URL検査 — このページはGoogleに載っているか
2つめは、画面上部の検索窓のような入力欄「URL検査」です。使いどころははっきりしています。新しいページを作ったときです。
作ったばかりのページは、Googleがまだ見つけていない(=インデックスされていない)ことがあります。インデックスとは、Googleの検索データベースにページが登録されることで、登録されていないページは、どんなに良い内容でも検索結果に出ません。
使い方は簡単です。
- 画面上部の入力欄に、確認したいページのURLを貼り付けてEnter
- 「URL は Google に登録されています」と出れば、そのページは検索に出る状態
- 「登録されていません」と出たら、「インデックス登録をリクエスト」を押す
このリクエストは、Googleに「早めに見に来てください」とお願いするボタンです。ただし公式ヘルプにもある通り、リクエストは登録を保証するものではなく、反映には時間がかかることもあります(参照: Search Console ヘルプ「URL 検査ツール」)。何度も連打しても早くはならないので、押したら数日待つ。これだけ覚えておけば十分です。
画面3: サイトマップ — 最初に一度、サイトの地図を渡す
3つめの「サイトマップ」は、運用というより最初の設定に近い画面です。
サイトマップ(sitemap.xml)とは、サイト内にどんなページがあるかをまとめた「地図」のファイルです。これをサーチコンソールから送信しておくと、Googleがサイト全体を見つけやすくなります。ページ数が少ないサイトでも、送っておいて損はありません。
手順は、左メニューの「サイトマップ」を開き、「新しいサイトマップの追加」にサイトマップのURL(多くの場合 https://あなたのサイト/sitemap.xml)を入力して送信するだけです。ステータスに「成功しました」と表示されれば完了。一度送信すれば、サイトマップのURL自体を変えない限り、ページを追加するたびに再送信する必要はありません。
「うちのサイトにサイトマップなんてあるの?」と思った方もいるかもしれません。WordPressなど主要なホームページ作成ツールの多くは自動で生成してくれています。まず上のURLをブラウザに打ち込んでみて、何か表示されるか確かめるところから始めてみてください。見つからない場合は、サイトの制作会社に「サイトマップのURLを教えてください」と聞けば足ります。
月1回15分のチェック手順 — この順番でなぞるだけ
ここまでの3画面を、実際の月次チェックに落とし込みます。私たちが支援先にお渡ししている型を簡略化したものです。カレンダーに「毎月第1営業日・15分」と登録して、この順番でなぞってみてください。
大事なのは、この15分で「改善まで終わらせようとしない」ことです。まずは眺めて、気づいたことを1〜2行メモする。それだけで、3か月後には「うちのサイトはこういう言葉で見つけられている」という感覚が育ちます。数字を改善する具体策は、中小企業のSEO対策の始め方で扱っているので、感覚がつかめてきたら次のステップとして読んでみてください。
つまずきやすいポイント3つ
最後に、初心者の方が実際につまずきやすいポイントを3つ共有します。
順位の上下に一喜一憂しない。掲載順位は平均値であり、日々細かく動きます。1〜2位の変動で慌てて何かをいじる必要はありません。月1回、3か月スパンの傾向で見る。このリズムを崩さないことが、結局いちばん精神衛生に良いと感じています。
データは約16か月分しか残らない。検索パフォーマンスのデータは過去16か月分までで、それより古いデータは遡って見られないと言われています(参照: Tomaのゲーム日記「Search Console の16ヶ月制限を徹底解説」)。前年同月との比較はできるので月次チェックには困りませんが、数年単位で記録を残したい場合は、月次チェックのついでに主要な数字をスプレッドシートに転記しておくと安心です。
表示回数ゼロでも焦らない。作ったばかりのサイトは、表示回数がしばらくほぼゼロのこともあります。これは異常ではなく、Googleに認識され、評価が始まるまでの助走期間です。サイトマップを送り、URL検査で登録を確認したら、あとはページの中身を育てながら待つ。ここで焦って「すぐ上位表示できます」という営業電話に乗ってしまうケースを、支援の現場で何度も見てきました。即効性をうたう話ほど、慎重に見極めてください。
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まとめ — 3つの画面から、少しずつ
この記事のポイントを整理します。
- サーチコンソールは、Google検索での自社サイトの見られ方が分かる無料ツール。ただし全機能を覚える必要はない
- 最初に使うのは「検索パフォーマンス」「URL検査」「サイトマップ」の3画面だけでいい
- 検索パフォーマンスで見るのは「クエリ」と「ページ」。お客様が実際に使っている言葉が宝の山になる
- URL検査は新しいページを作ったときに、サイトマップは最初に一度。使いどころを限定すれば迷わない
- チェックは月1回15分。改善まで終わらせようとせず、まず「眺めてメモする」ことから
サーチコンソールは、開くたびに何かを頑張らせてくるツールではありません。月に一度、お客様の検索の声にそっと耳を澄ませる場所——そのくらいの距離感で付き合うのが、長く続けるコツだと私たちは考えています。まずは今月、15分だけ画面を開くところから始めてみませんか。
「数字は見たけれど、ここからどう改善すればいいか分からない」という方は、お気軽にお問い合わせください。現状のデータを一緒に見ながら、優先順位をご提案します。
よくある質問
サーチコンソールの利用にお金はかかりますか?
かかりません。GoogleサーチコンソールはGoogleが無料で提供しているツールで、登録も利用もすべて無料です。有料版のようなものも存在しないため、かかるのは月1回のチェック時間だけと考えて大丈夫です。
毎日チェックする必要はありますか?
毎日見る必要はないと考えています。検索の数字は日々細かく上下するため、毎日見るとかえって一喜一憂して疲れてしまいます。中小企業のサイトなら月1回、この記事で紹介する3画面を15分ほど確認するペースで十分です。
URL検査で「インデックス登録をリクエスト」すればすぐ検索結果に出ますか?
すぐに出るとは限りません。リクエストはあくまでGoogleへの「早めに見に来てください」というお願いで、登録を保証するものではないとされています。反映まで数日かかることもあるため、何度も連打せず、数日待ってから再確認することをおすすめします。
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