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Web広告の費用はいくらから?中小企業の相場と始め方

広告運用 2026.07.18

「Web広告って、月いくらから始められますか?」

これは、私たちCRAFHが地方の経営者の方から一番よく受ける質問です。そして正直に言うと、「いくらからでも始められます」と「成果を判断できる金額は別にあります」という2つの答えを、いつもセットでお伝えしています。

広告費は、金額そのものより「いくらで・何を確かめるか」の設計で結果が変わります。この記事では、Web広告の課金の仕組みから、相場データ、私たちが現場で使っている予算の決め方まで、中小企業の目線でまとめます。

この記事で分かること

  • Web広告の費用の仕組み(なぜ「月額いくら」と言い切れないのか)
  • Google広告とMeta広告の違いと、どちらから始めるべきか
  • 世間の相場データと、成果を判断できる現実的な予算ライン
  • 目標CPA・売上比率など、予算の決め方3パターン
  • 自社運用と代理店依頼の判断軸

Web広告の費用の仕組み — 月額固定ではなく「使った分だけ」

まず前提から。Web広告の多くは、テレビCMや雑誌広告のような「掲載料◯万円」という固定料金ではありません。クリックや表示に応じて課金され、設定した上限予算の範囲で使った分だけ支払う仕組みです。

課金方式 内容 主な媒体
クリック課金(CPC) 広告がクリックされるたびに課金 Google検索広告・リスティング広告
インプレッション課金(CPM) 表示1,000回ごとに課金 Meta広告・ディスプレイ広告
動画視聴課金(CPV) 動画が一定時間視聴されると課金 YouTube広告

だから「最低出稿額」は実質ありません。1日数百円からでも配信はできます。

ただ、ここに落とし穴があります。「配信できる金額」と「成果を判断できる金額」は別物です。この違いが、この記事で一番お伝えしたいことです。

主要な広告媒体と特徴

中小企業がまず候補にする媒体を整理します。

媒体 届く相手 特徴 向いているケース
Google検索広告 今まさに検索している人 意欲が高い層に届く。クリック単価は競争次第 問い合わせ・来店を直接増やしたい
Meta広告(Facebook/Instagram) まだ探していない人 属性・興味でターゲティング。画像/動画が武器 認知を広げたい・商品を知ってほしい
ディスプレイ広告 サイト閲覧中の人 安価に大量表示。刈り取りより認知向き 再訪問を促したい(リマーケティング)
YouTube広告 動画視聴中の人 動画で世界観を伝えられる ブランド認知・採用広報
LINE広告 LINE利用者 日本での利用者層が広い 幅広い年齢層への告知

Google検索広告 — 「今探している人」に届く

「山形市 外壁塗装」と検索する人は、外壁塗装を検討している人です。この顕在層に届くのが検索広告で、問い合わせという成果に一番近い媒体です。その分、人気キーワードはクリック単価が上がります。

Meta広告 — 「まだ探していない人」に出会う

一方、InstagramやFacebookに流れる広告は、検索していない人への「出会いの創出」です。商圏の広さに対して検索数が少ない地方では、検索広告だけだと配信量が頭打ちになることがあり、そこを補うのがMeta広告という関係です。

地方の中小企業は、どちらから始めるべきか

私たちの基本的な考えはシンプルです。

  • 問い合わせ・来店を今すぐ増やしたい → Google検索広告から
  • 検索されるほど認知がない・商材がビジュアルで魅力を伝えられる → Meta広告から

迷ったら、まず自分の商材が「検索されているか」をGoogleのキーワードプランナー等で確かめてください。検索されているなら検索広告、されていないならMeta広告が出発点です。

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費用相場 — データと現場の感覚

世間の相場データ

リスティング広告について、LINEヤフーの公式コラムでは「20〜30万円程度を予算として始めるケースが多いが、月数万円・1日数千円でスタートする例もある」と紹介されています(参照: LINEヤフー for Business「リスティング広告の費用相場と課金方式」)。また、中小企業では月20〜50万円程度を相場とする見方もあります。

幅がありますよね。相場はあくまで「他社がいくら使っているか」であって、あなたの会社の正解ではありません。業種・地域・商材の単価で適正額は大きく変わります。

私たちが考える「現実ライン」

そのうえで、私たちが支援の現場で目安にしているのは、成果を判断したいなら月10万円前後からというラインです。

理由はデータの貯まる速度です。仮にクリック単価が200円なら、月10万円で約500クリック。問い合わせ率が1%なら月5件の問い合わせが見込める計算になり、「続けるか・変えるか」を数字で判断できる材料が1〜2ヶ月で揃います。これが月3万円だと約150クリック。判断材料が揃うまでに3倍の時間がかかり、改善サイクルもその分遅くなります。

もちろんこれは目安であり、クリック単価が安い地域・業種ならもっと少額でも回ります。大事なのは「いくらなら、いつまでに、何が判断できるか」を先に設計しておくことです。

予算の決め方 — 3つのアプローチ

1. 目標CPAから逆算する(おすすめ)

CPA(Cost Per Acquisition)は問い合わせ1件あたりにかけられる広告費のことです。

広告予算 = 目標の問い合わせ数 × 目標CPA

たとえば「1件の成約で粗利15万円 → 成約率50%なら問い合わせ1件の価値は7.5万円 → CPAは2万円までなら十分ペイする → 月5件ほしいから予算10万円」。このように事業の利益構造から逆算するのが、一番納得感のある決め方です。

2. 売上比率から決める

広告費を売上の一定割合で設定する方法もあります。一般に売上高の3〜10%程度が目安とされ、立ち上げ期は厚く、安定期は薄くという調整が基本です。手軽ですが「なぜその割合か」の根拠が弱くなりがちなので、最初の仮決め用と考えてください。

3. フェーズで段階設計する

私たちがおすすめしている運用の流れです。

フェーズ 期間の目安 やること
テスト期 1〜2ヶ月 小さく配信し、クリック単価・反応の実データを取る
学習期 2〜3ヶ月 数字をもとにキーワード・クリエイティブ・ターゲットを絞り込む
拡大期 4ヶ月目〜 成果が出ている配信に予算を寄せて増額する

最初から満額を投じるのではなく、テスト期の実データで「自社のクリック単価と反応率」を掴んでから本予算を決める。この順番なら、大きく外すことがありません。

始める前に必ずやっておく3つの準備

広告を出す前の準備で、成果の半分は決まると感じています。

  1. 計測を整える: 広告の良し悪しは、問い合わせにつながったかで判断します。GA4とサーチコンソールの導入がまだなら、広告より先にそちらです。手順はGA4とサーチコンソール、中小企業がまず入れるべき理由にまとめています
  2. 受け皿のページを見直す: 広告をクリックした先のページ(ランディングページ)が分かりにくければ、広告費はそこで漏れていきます。「何ができて・いくらで・どう問い合わせるか」が一目で分かるかを先に確認してください
  3. 目標CPAを決めておく: 前述の逆算です。これがないと「なんとなく高い気がする」という感覚での中断・継続判断になってしまいます

よくある失敗

  • 1〜2週間で判断してしまう: 媒体の学習が進む前に止めると、何も分からないままお金だけ使った状態になります。同じ方針で2〜3ヶ月が判断の目安です
  • 予算を薄く広く配る: 月10万円を4媒体に散らすより、1媒体に集中したほうがデータも成果も出やすいです
  • 広告だけで集客を完結させようとする: 広告は「蛇口をひねれば出る」集客ですが、止めれば止まります。MEO対策やSEOのような無料で積み上がる施策と並走させるのが健全です
  • 計測なしで走り出す: 一番多くて、一番もったいない失敗です

自社で運用するか、代理店に頼むか

状況 おすすめ
広告費が月10万円未満 まず自社運用。手数料比率が重くなりがちな規模
広告費が月20万円以上・改善の打ち手が出ない 代理店・専門家への依頼を検討する価値あり
社内に担当者を育てたい 運用は自社で持ち、設計・改善だけ伴走支援を受ける形も

代理店の運用手数料は広告費の15〜25%、なかでも20%が一般的な水準と言われます(料金体系や作業範囲で変わるため、あくまで目安です)。依頼する場合は手数料率だけでなく、「毎月どんなレポートが届き、誰がどんな改善をしてくれるのか」を必ず確認してください。レポートが数字の羅列だけなら、それは運用ではなく配信の代行です。

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まとめ — 金額より「何を確かめるか」の設計を

この記事のポイントを整理します。

  • Web広告は使った分だけの課金で、最低出稿額は実質ない。ただし「配信できる金額」と「判断できる金額」は別
  • 迷ったら、検索されている商材はGoogle検索広告から、されていない商材はMeta広告から
  • 相場は月20〜30万円で始める例が多いとされるが、幅が大きい。成果判断の現実ラインは月10万円前後が目安
  • 予算は目標CPAからの逆算が基本。テスト期→学習期→拡大期の段階設計で大外れを防ぐ
  • 始める前に、計測(GA4)・受け皿ページ・目標CPAの3つを整える

広告は、正しく設計すれば「いくら使えば、いくら返ってくるか」が見える、数少ないマーケティング施策です。だからこそ、最初の設計を丁寧にやる価値があります。

「うちの業種だと、いくらから・どの媒体が現実的か」を知りたい方は、お気軽にご相談ください。商圏と商材を伺えば、テスト設計の考え方まで具体的にお答えします。

よくある質問

最低いくらから広告を出せますか?

Google広告もMeta広告も最低出稿額の縛りは実質なく、1日数百円からでも配信自体は可能です。ただし、少額すぎると成果の判断材料となるデータが貯まらないため、「配信できる金額」と「判断できる金額」は分けて考えることをおすすめします。

広告代理店の手数料はどのくらいですか?

広告費の15〜25%程度、なかでも20%が一般的な水準と言われています。月の広告費が少額の場合は最低手数料(固定額)が設定されているケースもあります。金額だけでなく、レポートの内容や改善提案の頻度まで含めて比較することをおすすめします。

どのくらいの期間で成果を判断すればいいですか?

媒体の学習期間とデータの蓄積を考えると、最低でも2〜3ヶ月は同じ方針で運用してから判断することをおすすめします。1〜2週間の結果で止めてしまうと、学習が進む前に判断することになり、本当の実力が分からないまま終わってしまいます。

月3万円などの少額でも成果は出ますか?

商圏が狭くクリック単価が低い地域・業種であれば、少額でも問い合わせにつながるケースはあります。ただしデータが貯まる速度が遅いため、改善サイクルも遅くなります。少額で始める場合は「まず計測を整えて、様子を見る期間」と割り切るのが現実的です。

自社運用と代理店、どちらがいいですか?

月の広告費が10万円未満のうちは、手数料の比率が重くなりがちなため自社運用から始める選択肢が有力です。広告費が増えてきた段階、または改善の打ち手が自社で出せなくなった段階で、代理店や専門家への相談を検討するのが自然な流れだと考えています。

鈴木 啓晃
Written by — 執筆

鈴木 啓晃

代表 / CEO

2020年にCRAFHを創業。山形へのUターン後、地方企業のデジタルマーケティング支援に従事。Web広告・SEO・SNSを横断した成果づくりと地方創生事業を率いる。会社情報を見る

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